足ギプスカバーを手作りする方法 - 代用素材から注意点まで完全解説
Rachel Davis
Updated on July 15, 2026
足ギプスカバーを手作りする方法 - 代用素材から注意点まで完全解説
骨折や捻挫で突然ギプスを巻くことになった日、多くの人が最初に直面するのは「お風呂、どうするの?」という切実な問題だ。整形外科から帰宅してすぐ、専用のギプスカバーを手に入れるのはほぼ不可能に近い。そんな緊急事態のとき、足のギプスカバーを手作りする方法を知っておくだけで、初日の入浴ストレスがぐっと軽くなる。
この記事では、家にあるもので今すぐできる足ギプスカバーの自作方法から、100均グッズの活用術、そして手作りでは限界があるケースの見極め方まで、実用的な情報をまとめて紹介する。
そもそもギプスが濡れると何が起きるのか
まず前提として、なぜギプスを濡らしてはいけないのかを理解しておきたい。ギプスが濡れると、ギプスの下に巻いている保護の綿が乾きにくくなり、「ムレ」や「臭い」の原因になる。それだけではない。湿った環境は皮膚のかぶれや感染リスクを高めるため、医師からは「絶対に濡らさないように」と強く言われることが多い。
石膏製の従来型ギプスは特に水に弱く、一度しっかり濡れてしまうと形が崩れたり、固定力が落ちたりする。治療の妨げにもなるため、入浴時の防水対策は日常生活の中でかなり重要な課題になる。
手作り足ギプスカバーに必要なもの
家にあるものでギプスカバーを手作りする場合に必要なものは、フェイスタオル、腕や足が入るくらいの大きめのビニール袋(ゴミ袋)、ゴム、そしてストレッチフィルムだ。ストレッチフィルム以外は、どこの家庭でもすぐに用意できるものが多い。
つまり、特別なものは何もいらない。キッチンや洗面台の引き出しを探せば、たいていの材料は揃う。費用ゼロで今夜のシャワーを乗り切れるのが、手作りの最大の強みだ。
ビニール袋を使った基本の手作り手順
手作りギプスカバーの基本的な作り方は、まずギプスと足の境目にラップを巻いて輪ゴムで留めて保護し、次にビニール袋にギプスを入れて空気を抜きながら袋の口を閉じる、という手順だ。ラップだけでは隙間から水が入ってくるため、ビニール袋との組み合わせがポイントになる。
具体的な手順を整理するとこうなる。
まず、ギプスと素肌の境目部分をフェイスタオルで一周ぐるりと巻く。これがクッションの役割を果たし、テープや輪ゴムが直接肌に当たるのを防ぐ。タオルで囲ったら、巻いたタオルがずれないように輪ゴムを巻いて固定する。次に、足全体が入るビニール袋にすっぽりと足を入れ、ビニールの中に水が入っていかないよう、ストレッチフィルムを足にぐるぐる巻き付けていく。
袋やカバーをギプスにかぶせたら、入り口部分をゴムやテープでしっかり留めると安定する。髪を結ぶヘアゴムや輪ゴム、マスキングテープなどでも代用可能だ。肌に直接貼ると負担がかかるので、タオルの上から留めると安心だ。
水の侵入がどうしても不安なら、袋を二重にするのがシンプルかつ効果的。袋を二重に重ねたうえで、袋の口をひねってからテープで留めると、水の侵入をより防げる。お風呂ではシャワーを直接当てずに、できるだけ水がかからないように使うとさらに安心だ。
シャワーキャップや身近なアイテムの活用法
足先だけを覆えばよいケースには、意外なアイテムが役に立つ。頭にかぶるシャワーキャップは、実はギプスの防水カバー代わりにも使える。腕や足先にかぶせてゴム部分をフィットさせれば、短時間のシャワーなら水の侵入を防げる。
また、手先や足先など小さい部位を覆うなら、大きめのジップロックやフリーザーバッグが便利だ。しっかり密閉できるので安心感があるが、袋が小さいとギプスが入らないので、サイズ選びには注意が必要だ。
外出時の汚れ対策にも工夫が必要になる。濡れ対策よりも「外出時に汚れを防ぎたい」という場合には、タオルや靴下の重ね履きが有効で、ギプスの上から直接履くことで泥や砂、ホコリなどから保護できる。汚れたらすぐに洗濯できるのも利点だ。
100均グッズでの代用アイデア

ダイソーやセリアなどの100均は、緊急時の心強い味方だ。100均の靴カバーは、ギプスがすっぽり入るサイズが多く、濡れても大丈夫な素材でできている。靴カバーの底に靴底補修ボンドで補強すれば、屋外での使用にも耐えられる。
足のつま先部分は、子ども用のふわふわマフラーを切って縫い、半靴下状態にして使うという工夫もある。冬場でギプスからつま先がはみ出している場合、これが思わぬ防寒対策にもなる。手軽さと実用性のバランスが絶妙だ。
ただし、100均の靴カバーは店舗によって在庫状況が大きく異なる。セリアで見つかるケースもあれば、ダイソーでは在庫がない時期もあるため、事前に電話で確認してから出かけると空振りを防げる。
手作り派が知っておくべき3つの注意点
手作りはコスト的に魅力的だが、落とし穴もある。知らずに失敗すると、ギプスが濡れて治療が長引くリスクさえある。
第一に、完全防水の過信は禁物だ。手作りの代用品は便利だが、どうしても完全防水にはならない。長時間お風呂に入ると水がしみ込んでしまうこともある。また、密閉しすぎると蒸れやかぶれの原因になるので、使用時間はなるべく短くするのがベターだ。
第二に、輪ゴムやテープの締め付けに気をつける。ラップでぐるぐる巻いて大きめビニール袋をかぶせて輪ゴムで止める方法は手間もかかり、輪ゴムの締め付けが強いと痛みを伴う。特にギプス直後は患部が腫れていることが多いため、血流を止めないよう慎重に固定する必要がある。
第三に、入浴方法を工夫する。ギプス固定中は湯船につかることは避け、シャワーのみの入浴が基本だ。湯船への浸け置きは、どれだけしっかり密封しても水が入るリスクが高い。短時間のシャワーに留めることが、手作りカバーの耐久性を最大限に活かすコツだ。
手作り vs 市販品 - どちらを選ぶべきか

正直なところ、手作りは「今夜だけ」の応急処置として考えるのが現実的だ。
自作のギプスカバーは水は防いでくれるが、装着までが面倒で、終わったあとにゴミが出るというデメリットがある。毎日繰り返すとなると、かなりのストレスになる。
一方、市販の防水ギプスカバーは伸縮性の高いシリコン製の開口部が包帯やギプスを水濡れからしっかりガードする。耐久性のある素材を使用しており繰り返し使用が可能だ。
もし長期間のギプス固定が必要であれば、毎回防水カバーを手作りするよりも市販の専用品の方が簡単で便利だ。ギプスを巻く期間が2週間を超えるようなら、早めに専用品を注文しておくほうが結果的に楽になる。
ギプスカバーは通販サイトで購入が可能で、AmazonやR天市場をはじめ、医療用品専門サイトでも販売している。医療メーカーが製造販売している製品は、ギプスの特性や仕組みを理解したうえで設計されているため、安心して利用できる。
ギプス生活中のお風呂以外の工夫
足のギプスカバーに気を取られがちだが、ギプス生活には入浴以外にも細かい工夫が必要だ。
入浴時に洗えない足の指やギプスのきわなどはボディシートで拭いたり、皮膚が乾燥しやすくなるのでクリームで保湿することが大切だ。ボディーシートは体調の悪い時や災害時などの入浴ができない時にも役立つので常に準備しておくと重宝する。
足にギプスを巻いていると足首のゆるいズボンしか履けないため、基本はジャージで生活することになる。ギプスを巻いたまま布団に入ることを考えて、屋内でも歩く時はカバーを履いて汚れを予防するのがよい。
ギプスが直接床につくと、衝撃で皮膚とギプスがすれて痛むことがあるため、スポンジをギプスの底にテープで止めてから包帯を巻く方法も有効だ。ふわふわのスポンジがサスペンション代わりになる。
子どもの足ギプスカバーを手作りするときのポイント
大人と違い、子どもの場合は足のサイズが小さいため、市販のビニール袋では口が緩みやすい。シャワーキャップやジップロックのほうがサイズが合いやすいケースもある。
腕や足が細いお子さんで開口部に緩みがある場合は、タオルを巻いた上からカバーを使用すれば、フィット感が増して水漏れを防ぎやすくなる。市販の専用品でも同様の使い方が推奨されているため、この「タオルで隙間を埋める」テクニックは手作り時にも応用できる。
また、子どもはじっとしていられないため、装着が複雑な手作りカバーだとシャワー中に外れやすい。できるだけシンプルな構造にして、固定はしっかりと、という方向で工夫するのが現実的だ。
手作りカバーを使う際の最終チェックリスト
シャワーに入る前に、次の点を確認しておくと安心だ。袋は二重になっているか。口の部分はしっかり密封されているか。輪ゴムやテープが皮膚を圧迫していないか。シャワーは患部に直接当てないようにするか。そして万が一水が入ってしまった場合の対処法(すぐに乾燥させて病院に相談する)を頭に入れておくか。
これだけ確認できれば、手作りカバーでも十分に初日のシャワーを乗り越えられる。
まとめ - 緊急時は手作りで、長期なら専用品へ
足ギプスカバーの手作りは、突然の怪我でカバーを用意できなかった夜の強力な選択肢だ。ゴミ袋とラップとタオル、これだけあれば今夜のシャワーはなんとかなる。ただし、手作り品は完全防水ではなく、毎日続けるには手間がかかる。ギプスを巻く期間が長くなると予測されるなら、翌日以降に通販や病院の売店で専用のシリコン製カバーを入手することを強くすすめる。怪我そのものの治癒に集中するためにも、入浴のストレスはできるだけ早く取り除いておきたい。