EXシアター六本木 バルコニー席を完全解説!見え方・特徴・おすすめの楽しみ方
Olivia Bennett
Updated on July 15, 2026
東京・六本木を代表するライブ会場のひとつ、EXシアター六本木(EX THEATER ROPPONGI)。ポップスからロック、演劇、ミュージカルまで幅広いジャンルの公演が行われるこの場所は、独特の構造と座席配置で多くのファンを魅了し続けている。なかでも「バルコニー席」は、ライブ参戦経験者の間で特に話題になりやすいエリアだ。初めて来場する人はもちろん、何度も足を運んでいるベテランのファンでも「バルコ席ってどんな感じ?」と検索してしまうのは、それだけこの席に独自の魅力と特性があるからだろう。
EXシアター六本木とはどんな会場?
EXシアター六本木は、2013年(平成25年)にテレビ朝日の開局55周年に伴い開設された、ライブハウス兼用の劇場施設だ。建物は地上17階建てオフィスビル「EX TOWER」に隣接した、地上2階から地下3階の構造で、座席部分はスタンディングから全シーティングに対応し、2階にはカフェのある屋上庭園もある。
「シアター」と名の付く通り、ポップスやロック等の音楽ライブから演劇・ミュージカル、映画やライブビューイング、ファッションショー、企業式典、スポーツイベントまで、幅広く対応できる劇場型の空間だ。都内でこれほど多様な使い方ができる中規模会場はそう多くない。
「EX THEATER ROPPONGI」は、公演のスタイルによって収容人数(キャパシティ)が大きく変わるのが特徴だ。自分が参加するイベントが「スタンディング(立ち見)」か「指定席(座る)」かによって、会場の雰囲気はガラリと変わる。その柔軟性こそが、この会場が長く支持される理由のひとつといえる。
会場の構造を理解する - 地上から地下への独特なレイアウト
EXシアター六本木を初めて訪れる人が戸惑いやすいのが、この会場の「上下逆転」的な構造だ。通常、劇場の「1階」といえば地面と同じ高さを想像するが、この会場は地上2階が入り口(エントランス)になっている。入り口から下に向かって会場が広がるという、日本でも珍しい設計だ。
B1階・B2階がバルコニー席で、アリーナ(1階席)の左右にせり出した特別な席だ。B3階はアリーナ(メインフロア)で、ここがいわゆる「1階席」にあたるが、実際には地下3階までエスカレーターで降りることになる。チケットに「B2」と書かれていると聞いて「地下2階?」と驚く人も少なくないが、実際には2階席に相当する高さに位置している。
基本的には地下2階・3階に広がるアリーナと地下1階に設置されたスタンドシートの二層構造で、その他にサイドバルコニー席が左右6席ずつ12席ある。キャパシティについては、スタンディング時のキャパは1,746人で、シーティング(座席指定)の場合は合計920席となる。
EXシアター バルコニー席の位置と基本情報
EXシアター六本木の座席は「アリーナ」「バルコニー席(2階)」「スタンド席(3階)」「サイドバルコニー席」から構成されている。バルコニー席はPA席(コントロールルーム)がメインで客席は34席とサイドバルコニーの関係者席となっており、通常チケットの一般販売はない。スタンド席の248席は指定席販売で、スタンド席のひな壇は急勾配で後部座席でもステージ全体が見渡せる。
一方で、ファンの間でよく語られる「バルコ席」という表現は、スタンディング公演におけるB2フロアのバルコニーエリアを指すケースも多い。B2階はバルコ席と呼ばれるバルコニー(席あり)で、B1階がスタンド席(席あり)となっている。このエリアはライブの種類や公演形態によって機能が変わるため、チケットに記載されたフロアをよく確認することが重要だ。
また、上手・下手それぞれにバルコニー席が6席ずつあり、B2最後列くらいの高さにせり出しているため、B2後列で端の方になるとバルコニーが若干視界を遮ることもある。センターブロックを選んだ方が全体的に見やすいという声も多い。
バルコニー席からの見え方 - メリットとデメリット
バルコニー席の魅力は、ひとことで言えば「他の席では味わえない特別な角度と距離感」だ。ステージの端まで来れば、アーティストがすぐそこに感じられるほどの距離感を体験できる。また、前に人がいないため、スタンディングでも視界が遮られるストレスが一切ない。スタンディング公演でポジション争いに疲れたことがある人なら、この解放感の価値がよくわかるはずだ。
ただし、注意すべき点もある。ステージの真横に位置するため、奥の方で演奏するドラムやバックスクリーンの映像が見えにくい場合がある。演出の全体像や映像を重視する人には少しもどかしさを感じるかもしれない。ライブの楽しみ方のスタイルによって、バルコニー席の評価は人それぞれ分かれるところだろう。
スタンディング公演時のバルコニー活用という文脈では、また別の視点がある。バルコニーはファンサービスの場面で多く使用される。通路自体が狭く激しく踊る曲は少なく、簡単なフリを踊ったり、手を振りながら歩いたりといった「ファンサタイム」のメインステージになる。そのため「バルコ下」ポジションは多くのファンが狙う人気スポットのひとつだ。
各フロアとの比較 - B1・B2・B3の違いを整理
バルコニー席をより深く理解するためには、各フロアとの比較が欠かせない。EXシアター六本木は地下3階(B3階)がステージと同じフロアになっていて、観客席はB3階・B2階・B1階と3フロアに分かれている。階ごとに座席の構造や見え方がぜんぜん違うため、どの席が自分に向いているかチェックしておくことがとても重要だ。
アリーナにあたるB3階については、B3階はステージと同じ高さにあるフロアで、A〜G列は全部フラットに並んでいるため、前の人の頭でステージが見づらくなることもある。特に着席公演だと、前の人との身長差で推しの顔が半分しか見えなかったという声もよく聞く。
B1階のスタンド席については、2階席(スタンド席)は段差がしっかりあって見下ろす感じでステージ全体が見えて、舞台も遠くなく見やすいと言われている。2階席といっても、1列目は1階席17〜18列目の真上でそんなに遠くない。全体像を把握したい人に向いているエリアといえる。
B2階は少し高い位置から全体を見渡せるので、演出をじっくり楽しみたい人向けだ。そしてB3階も座席になると、後方から全体像が見やすく、音響もバランスよく届くのが魅力とされている。どのフロアにもそれぞれ一長一短があり、「これが絶対に正解」という席はない。
バルコニー席に入ったときの具体的な体験
実際にバルコニーエリアに足を踏み入れると、その空間の狭さと独特の雰囲気に驚く人が多い。通路は決して広くないが、その分アーティストとの距離が縮まる瞬間が生まれる。ステージサイドにせり出した構造上、正面のフロアから見ている人たちとは全く異なる角度でパフォーマンスを目撃することになる。
アーティストが通路やバルコニーに現れるタイミングでは、近距離でのファンサービスが期待できる。B1両端最前列は見晴らしが良く、バルコニーに登場する出演者を間近で楽しめる。この瞬間のために、あえてバルコニー近くのポジションをキープするファンも少なくない。
一方で、バックスクリーンへの映像演出やドラムなど後方楽器の演奏シーンは視界に入りにくい。アーティストのビジュアルよりもライブ全体の演出を楽しみたいなら、別のエリアを選ぶ方が後悔しないかもしれない。どちらを優先するか、自分のスタイルと照らし合わせて判断しよう。
双眼鏡は必要?座席別の活用術
EXシアター六本木は中規模会場とはいえ、座席によっては双眼鏡があると快適さがかなり変わる。演者の顔は確認できるが表情まではっきり見ることは難しいので、B2のJ列以降とB1エリアの方は双眼鏡の持参をおすすめする。
ライブ会場でよく使われるのは「8倍」か「10倍」の双眼鏡だ。8倍は視野が広くて安定感があり、ステージ全体を見渡しやすく、動きの多いライブでも追いやすい。10倍は表情重視派におすすめで、細かい動きや目線までしっかり見えるが手ブレしやすいという点は注意が必要だ。バルコニー席はステージとの距離が比較的近い位置にあるため、8倍程度で十分な場合も多い。
会場施設情報 - ロッカーやドリンクなど快適に過ごすために
ライブ当日の快適さを左右するのは座席だけではない。荷物の預け場所や飲み物の確保も重要だ。EXシアター六本木には、会場内と屋上庭園(2階)に合計1,000個以上のコインロッカーが設置されている。B3階(アリーナフロア)には入口近くに中型ロッカーがあり、B1階/B2階(スタンド・バルコニーフロア)にはフロア外の共用エリアに複数設置されている。
ドリンクについては、入場時に600円と引き換えにドリンクチケットをもらえる仕組みで、引換え場所はソフトドリンク類が地下1階、アルコール類が地下2階と分かれている。交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)での支払いにも対応している。事前に小銭やICカードの残高を確認しておくとスムーズだ。
トイレについては、各階にトイレが設置されており、女性トイレの個室はB1階に7個、B2階とB3階に15個ずつある。人気公演では開演前後に混雑するため、余裕を持って早めに利用しておくと安心だ。
アクセスと当日の動き方
日比谷線・大江戸線の六本木駅から徒歩5分、千代田線の乃木坂駅から徒歩8分、南北線の麻布十番駅から徒歩11分でアクセスできる。都バスは渋谷-新橋を結ぶ都01系統で「EXシアター前」停留所を利用すると目の前だ。
六本木駅からの最もわかりやすいルートは、2番出口または4b出口から六本木通りを渋谷方向にまっすぐ進むことだ。初めての参戦でも迷いにくいシンプルな道順で、周辺には六本木ヒルズをはじめ飲食店も多い。開演前に時間があれば、屋上庭園でひと息ついてから会場に入るのもいい過ごし方だ。
バルコニー席は「当たり席」か「はずれ席」か?
結論から言えば、EXシアター六本木のバルコニー席に「絶対的な答え」はない。近距離でのファンサービスを楽しみたいなら間違いなく「当たり」だ。ライブ全体の演出を映像も含めて網羅したいなら、少し物足りなさを感じるかもしれない。
大切なのは自分が何を優先するかを明確にすること。アーティストと目が合う瞬間を求めるなら、バルコニー席は最高の選択肢になる。ステージ全体の画を楽しみたいなら、B1のスタンド席や段差のあるB2中央ブロックの方が満足度は高くなるだろう。どちらが「正解」かではなく、どちらが「自分向き」かで選んでほしい。
EXシアター六本木はその構造の独自性ゆえに、同じ公演でもフロアによって全く異なる体験が生まれる会場だ。バルコニー席はその多彩な選択肢のひとつとして、強烈な近距離体験を求めるファンに長く愛されてきた。初参戦なら一度体験してみる価値は十分ある。そして何より、どの席からでも「このライブに来てよかった」と思えるのが、この会場最大の魅力かもしれない。